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フリーバーンを成功させる7つのポイント

13
March

4dBarnが実施したフリーバーンに関する調査で興味深かったのは、その実用性と機能性です。農場は複合的な施設で、移行期の牛を管理する場所はそのごく一部を占めるに過ぎませんが、そこの設計に時間をかけることは非常に重要です。熟考することで、非実用的で時間的ロスが多くなる事態を避けることができるのです。そこで、フリーバーンを設計する際に検討すべきポイントを、私たち4dBarn の見解やインタビュー先の酪農家の皆様の経験に基づいてご紹介したいと思います。各ポイントは、既存でお持ちのフリーバーンについても当てはめられる内容なので、実用性と労働効率をより高めるためにできそうなことがないかも検討してみてください。

 

重機が出入りしやすい通路

 

1.通路:牛も重機も動きやすい通路にしましょう。単純でお手軽な通路ほど牛の移動が簡単に速くできます。実際に敷料を入れ替える前に必要となる作業を思い浮かべてください;牛をどこに待機させておくのか、どのゲートをどう使うのか、重機を入れるのにどかさないといけないものはないか、敷料はどこから持ってきて、汚れた敷料はどこまで運ぶのか。ミニローダーしかく、運び入れるまでの準備に時間がかかるような状況では、フリーバーンの敷料を入れ替えるのにかなりの時間がかかってしまいます。作業をより円滑にするには、テレハンドラーかトラクターが入れるくらいの通路幅がおすすめです。

 

牛が滑りやすそうな寝床に敷かれたわずかな量の敷料

 

2.敷料の深さ:深さ15cmに満たない藁や泥炭では、その下のコンクリートが露出して牛が滑りやすくなります。砂やウッドチップを最下層に敷くと滑り止めになり、牛は立ち上がったり横になったりを安全にできるようになります。根本的な解決策は、もっと深い敷料のフリーバーンにすることです。

 

除糞通路がない場合、飼槽側から敷料が汚れていきます

 

3.除糞の方法:除糞通路を掃除する方法はいくつもあります;手作業、除糞ロボット、スクレイパー、フラッシュ、または掃除をしない、などの選択肢です。自動オートスクレイパーは、分娩直後の子牛を運んで行ってしまう危険があるため、推奨されていません。このため、スクレイパーを使う場合はマニュアルで操作している農場が多くなっています。調査対象の農場のうち2件は、飼槽のそばに除糞通路を設けていませんでした。この場合、敷料は飼槽に近い所から汚れたり濡れたりしていくので、この部分は頻繁に敷料を交換する必要があります。単に敷料の量を増やすだけでは、飼槽の高さに対してフリーバーンが高くなってしまうため、解決にはなりません。

 

水槽が近くにあると敷料が濡れやすくなります

 

4.水槽の設置場所:水槽の隣にフリーバーンがあると、牛が水を飲んだときや水槽の清掃の際に敷料が濡れます。敷料を必要以上に濡らさないための一番の解決策は、除糞通路側から水槽の水を飲めるようにすることです。

 

牛をハンドリングできるよう設置されたヘッドゲート(写真左)と、牛をその場所へ誘導するためのゲート(写真右)

 

5.牛をハンドリングできるヘッドゲート付のエリア:牛に、例えばカルシウム剤を安全に円滑に投与するためなどに、ハンドリングできる場所を設けておくのも重要です。これがない農場では、フリーバーンの一角へと牛を誘導するゲートを設置するなどの工夫をしていました。

 

軽量フェンス(写真左)と、中央のポールが稼働式になっているフェンス(写真右)

 

6.フリーバーン内のフェンス:牛群を分けないといけなくなったからといって、フリーバーンの中に定常的なフェンスを設置してしまうのはおすすめできません。敷料の入れ替えの際にフェンスのポールを避けなければならず、時間をとられてしまうからです。フリーバーンが広く、重量感のあるフェンスが必要な場合は中央にもポールを建てる必要がでてきます。ある農場では、2つのフェンスの間にポールを設置してはいましたが、そのポールの根元はタイヤに固定されていて、必要に応じてミニローダーでフェンスを移動できるようになっていました。

 

VICグループは24時間ロボットにアクセスできます

 

7.VICVery Important Cow; フレッシュ牛)は24時間いつでもロボットにアクセスできる:フレッシュ牛だけのグループをつくれば、頭数の多い搾乳グループにくらべて健康状態のモニタリングが容易になります。この牛たちがフリーバーンで過ごす期間が長い場合、ロボットに24時間アクセスできる経路を設計しておきます。これで牛が自分から搾乳されに行け、労働時間の削減につながります。このような頭数の少ない落ち着けるグループを構成してあげることは、いずれ合流することになる搾乳グループの頭数が非常に多く、ロボットが複数台ある農場ほど重要になってきます。12の農場のうち3つでVIC24時間ロボットへのアクセスが可能になっており、農家さんは非常に満足していました。

 

フリーバーンは一見、面倒が多く見えます。細かい部分まであらかじめ考慮しておくと、牛を円滑に移動でき、敷料の入替えも効率的に行えます。綿密に計算された設計を事前にしておくことで、機能性・実用性の高いフリーバーンを手に入れることができるのです!

 

ブログ担当:Emmi-Leena Viitanen (理学士)