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深い寝床づくり=手間がかかる?

30
July

VIC牛(Very Important Cows;非常に重要な牛のことで、VIPの牛版)がみんなきれいで快適で深い藁の寝床に横たわっているところを想像してみてください。何を真っ先に思い浮かべましたか?

 

おそらく頭に浮かんだのは、快適で柔らかい寝床のある静かで広々とした空間でしょう。ただし中には、その寝床を濡らさずに清潔に保つための労力まで想像した、ちょっとマイナス思考の方もいるのではないでしょうか。

 

移行期に最適な施設設備

移行期を適切に過ごすことは、泌乳期を迎えるための基盤づくりに大事なことです。そのため、VICという神経質な牛たちには、起き上がりやすく寝転びやすい、快適で乾いた寝床を提供することが重要なのです。

 

牛は広くて快適な深い寝床でくつろぎます

 

よい環境下では牛は食べる量が増え、乳量も増えます。静かな寝床はVIC牛のストレスを軽減し、健康にも良い影響を与えます。

 

最高に快適な深い寝床を最小の労力で作り上げる方法

良質な深い寝床スペースを作り上げるには、酪農場のデザイン設計の時からしっかりと検討することが大事です。この区画の管理に係わる詳細事項をあらかじめ考慮しておくことで、労働時間の最短化が実現されるからです。広めの通路にしておくことで、ベッドの敷料の追加や除去を、手作業を増やすことなく行うことができます。

 

深い藁の寝床を子牛用のペンに使う酪農場もあれば、VIC牛に使っている酪農場もあります。寝床の管理作業は、農場の特性と使用する機械に依るところが大きく、敷料の素材も酪農場によって様々です。複数の素材を混ぜて使う場合もありますが、この素材のそれぞれには良質な寝床を作り上げるための重要な役割があります。

 

今後も研究が必要な分野

良質な深い寝床の管理と移行期の牛に対する作業工程とを組み合わせた研究報告はほとんどありません。今こそ、個々の酪農場で蓄積してきた独自の知見を集約するときです!

2019年夏から初秋にかけて、移行期の牛に深いベッドを使っている酪農場にヒアリングを実施します。その結果を2019年11月に開催する4dBarn Dairy Welfare Meetingで発表しますので、是非ご参加ください!

 

ブログ担当:Emmi-Leena Viitanen (理学士)、Virpi Kurkela(獣医師)