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寒い環境下での子牛の哺育には大賛成!

30
January

よく成長する健康的な子牛は、酪農場における貴重な資源の1つと言えます。寒冷下での子牛の生育には長い歴史がありますが、今日でもその方法には抵抗を感じる人も少なくないと思います。順調に規模を拡大していく酪農場では、遅かれ早かれ、生まれてくる子牛をどのように育てるかの判断に迫られることになります。子牛が多いほど呼吸器疾患、下痢、その他の子牛特有の感染症が広まる危険性が高まるからです。

1.哺育舎の建物はローコストで

子牛のためには、寒くても断熱材を使用していないローコストの建物を作ると、広さを確保できてオールイン・オールアウト方式を採用することができます。哺育舎の広さは、子牛の平均頭数の1.4倍の広さで設計します。農場の管理がどんなに徹底していても、子牛の出産ブームは起こり得る話で、子牛舎は「ちょっと広すぎたかな」くらいに設計しておくのがちょうどよいのです。

 

2.できる作業は全部暖かい処理室で行う

寒い環境での作業は、従業員にとっては過酷なもので子牛にとっては試練だと多くの人は考えるでしょう。そういう人は、子牛が湿った寝床で震え、従業員が給餌・寝床づくりなどの子牛の世話を毎日何時間も凍えながらするのだと心配します。寒い場所では作業する時間が長くなるほど、労働負荷は大きくなります。哺育舎を極寒の強制労働収容所にしないコツは、そこでの作業に対する準備をしっかりすることと、作業方法を計画的に練ることです。断熱材の使用されていない哺育舎でも、暖かくて広めの処理室が施設内にあれば、もっと快適に世話ができるはずです。給餌器具の洗浄、ミルクの用意、各種記録作業など、子牛に直接接しない作業は全て、快適な処理室で行えばいいのです。

 

3.子牛に最適な寝床は藁

冬は寝床を補強する必要があります。子牛が潜り込んだり、丸まったりするのに充分な量の藁を用意しましょう。これで子牛が濡れても乾きやすく、体温を保つことができます。寝床の藁が充分かどうかは、「ニーテスト」を行ってください。寝床の上に膝を20秒間ついても濡れたり汚れたりしなければ合格です。子牛グループの寝床用の藁は機械で搬入され、藁なども近場に保管されてあると、子牛担当者の作業効率は高くなります。

 

牛は藁が大好き!

 

4.冬でも新鮮な空気を

空調設備がしっかり設計・管理されていれば哺乳舎の湿度を抑え、寝床の交換回数も減らせます。天候により調節可能なカーテンウォールや、外気温が-30℃であっても最低限必要な換気ができる陽圧換気チューブが有効です。湿度が高くなると蔓延する子牛の疾患は多く、新鮮な空気を入れることで子牛の健康を維持できます。

 

5.子牛にはたくさん給餌を

10℃以下の寒い環境では特に、子牛はエネルギーを余計に消費します。そこで、給仕回数を追加し、通常量の1/3量ほどのミルク、または、調合を変えて栄養価の高いミルクを与えます(栄養士さんと相談してください)。さらに、あたたかい水を与える回数をできるだけ多くし、質の良いペレットをいつでも食べられるようにしてあげてください。離乳は子牛にとってストレスがかかるので、天候がよくない場合は延期してください。

 

健康で生産性の高い乳牛を育てることは全ての酪農場に共通した重要な目標です。作業が円滑にはかどる上に、子牛もストレスなく健康に過ごせる哺育舎を設計することは、この目標を達成するための重要な要素です。4dBarnのデザインは、トヨタのリーン方式を参考にして行っており、人が作業で走り回ることなく、総移動距離を短くできるような哺育舎を一緒に作り上げます。

 

担当 Marjo Posio (哺乳舎担当)